【2025-26シーズン総括】二冠を掴んだシティ、栄光と課題が同居した1年の関連記事となります。
本記事では2025-26シーズンのMFの選手を先発起用回数順にベルナルド・シウバ、ラインデルス、ゴンザレス、ロドリ、コバチッチの5名。それぞれ役割も持ち味も違う中盤の選手たちを、採点感想シートとスタッツを突き合わせながら振り返っていきます
今シーズン振り返り特集・目次
各選手の採点・詳細な感想は、上記のポジション別記事でたっぷりお届けします!
ベルナルド
今季成績:スタメン45回/3ゴール/5アシスト
今季の採点:5.76/10 ―「縁の下の万能ハーフ、走った距離だけチームを救った」
スタメン45回はチーム全体で見ても屈指の出場数で、シーズンを通してほぼ計算できる存在であり続けたのがまずすごいところです。ポジションもOMF・RMF・DMFと縦横無尽に対応し、11節リバプール戦では「フォーデンと二人、インサイドハーフとして同じ役割をこなした」と、システムの噛み合わせ役としても機能していました。
ただし数字だけを見ると平均採点は5.76と、決して派手な成績ではありません。実際、「いつも通りよく走っていたが、それだけだった」(19節)、「黒子として役割をこなせているときは良いがチームが回っていないときは停滞の原因になっている」といった、良くも悪くも"チームの調子のバロメーター"的な評価が目立つシーズンでした。3点台の採点も複数試合あり、ロストの多さやビルドアップでの精度に課題を残す試合が少なくなかったのは事実です。
一方で、シーズン終盤にかけては明確な変化がありました。33節アーセナル戦では「ロドリとの関係性も良くダブルボランチにしてからコンディションが上がっている」と、より低い位置でロドリと並ぶ形が功を奏し始め、24節トッテナム戦(2点目のアシストでMOM)、30節ウエストハム戦(今季初ゴールでMOM)と、終盤に結果を残す場面も増えました。探していた"らしさ"を38節アストンヴィラ戦の交代時スタンディングオベーションまで貫いた1年だったと言えるでしょう。派手さはなくとも、チームに欠かせない歯車であり続けた1シーズンでした。
今シーズン限りで退団となりますが、新天地となるレアルマドリードでも頑張って欲しいです。
ラインデルス
今季成績:スタメン30回/7ゴール/7アシスト
今季の採点:5.74/10 ―「裏抜けの申し子、あと一歩の精度を求めて」
移籍1年目からいきなりの存在感を見せたのが開幕戦でした。1節ウルブス戦は「1ゴール1アシスト1得点関与と大車輪の活躍」でMOMを獲得。「裏抜けをよくするので、昨シーズン不満だった点を解決してくれる選手になりそう」という期待通りのスタートを切ります。
実際、シーズンを通して裏への飛び出しは大きな武器であり続け、7ゴール7アシストという数字にも表れています。7節ブレントフォード戦の「オライリーからのクロスを決めていればゴラッソだった」というシーンをはじめ、決定機の"数"自体は毎試合のように作り出していました。
一方で、採点感想を通して繰り返し出てくるのが"決定力"への物足りなさです。16節クリスタルパレス戦「ゴールに絡めたら評価は変わったが、惜しいシーンはあってもゴールまでは行きつかなかった」、そして38節シーズン最終戦でも「ラインデルスは本当にゴールが足りない。消えている時間も長いので、チャンスをものにしないといけない」と、シーズンを通して評価が定まりきらなかった印象です。また9節アストンヴィラ戦のボランチ起用を踏まえ、あくまで前めのポジションでこそ輝くタイプであることが浮き彫りになりました。ポテンシャルの高さは疑いようがないだけに、来シーズンの活躍を期待していましたが残念ながらサウジアラビアのアル・カーディシーヤへの移籍が決まりました。
次の場所でも頑張ってください!
ゴンザレス
今季成績:スタメン28回/2ゴール
今季の採点:6.36/10 ―「静かなる大黒柱、着実にロドリの後釜へ」
5人の中で最も安定した"平均点"を記録したのがゴンザレスです。開幕戦から「試合をコントロールしていた。素晴らしい活躍だった」(1節・MOM)と高評価でスタートすると、8節エヴァートン戦「守備にボール回しにミスがほとんどなかった」、10節ボーンマス戦「ここ最近は安心してみていられる。持ち運ぶシーンも見れ、プレミアリーグのスピードに慣れてきている」と、序盤から中盤にかけて右肩上がりの成長を見せました。
ハイライトは11節リバプール戦。ゴールこそ「ラッキーだった」としながらも「ゴール以上に今日は繋ぎの部分で大活躍だった」とMOMを獲得し、8点台・9点台の採点が並ぶ絶好調期を作り出しました。15節サンダーランド戦でも「パス回しの面でも良かったが、それ以上に相手の攻撃の芽を摘む対応が素晴らしかった」と、守備の局面での貢献度の高さも際立ちます。
もちろん波はあり、16節クリスタルパレス戦のプレスへの苦戦や35節エヴァートン戦での失点関与など、プレッシャーの強い相手には苦しむ場面も見られました。それでも38節、久しぶりのスタメンとなった最終戦で「無難にボールを繋ぎ役割はこなした。ベンチ外になるような選手ではないところを見せた」とMOMを獲得して締めくくったのは象徴的です。ロドリの負担を分け合う存在として、着実に信頼を積み上げた1年でした。
それだけに後半のシーズンで少し冷遇が目立ったのが残念でした。ただ、FAカップの準決勝サウサンプトン戦で決めたミドルシュートなど実力があることは見せました。個人的にはロドリの後釜としてはゴンザレスを推しています。
ロドリ
今季成績:スタメン26回/2ゴール
今季の採点:7.24/10 ―「怪我から舞い戻った、正真正銘のシティの背骨」
5人の中で圧倒的に高い平均採点(7.24)を記録したのがロドリです。出場数こそ26試合とチームの主力の中では少なめですが、これはコンディション作りに時間を要したためで、出場した試合ではほぼ確実に高評価を残しました。
3節ブライトン戦「流石の出来。シティの中でも格が違うところを見せた」からスタートし、19節サンダーランド戦「ワールドクラス。ゴンザレスには無いチャンスクリエイトだったり縦パス、対角へのパスと上手さを見せた」、27節ニューカッスル戦(8.5点・MOM)、29節ノッティンガムフォレスト戦(8.5点・自身のゴールも記録・MOM)と、シーズン中盤以降は"バロンドール級"とまで評される活躍を連発しました。
極めつけは33節アーセナル戦。「2得点に絡む、ボール回収しまくる、ボール受けまくると化け物級の活躍。今シーズン一番調子が良さそうだった」と9点の採点でMOMを獲得。まさに完全復活を印象づける一戦となりました。序盤には本調子でない試合も見られましたが、それも含めて"怪我からの復帰過程"として見れば納得のいく波でした。MOM選出は5人の中で最多の8回。出場数の少なさをものともしない圧倒的な支配力で、やはりロドリがいるかどうかでチームの安定感がまったく違うことを証明してみせた1年でした。
残りの契約はありましたが、バルセロナに移籍が決まりました。今年が売り時ともいえたのでこの判断自体は間違いないと思います。
ロドリは2019年に加入したシーズンのプレシーズンのマリノスとの試合で始めて見ましたが、その時から見たことないボールの質のパスを配給していて、その時から好きな選手でした。
バルセロナでも頑張ってください!
コバチッチ
今季成績:スタメン2回/1アシスト
今季の採点:5.0/10 ―「アキレス腱からの復活を待つ、頼れるはずの経験値」
シーズン序盤の時点で「アキレス腱手術のため9月ごろ復帰予定」とされていた通り、今シーズンのコバチッチは出場機会そのものが限られました。スタメンはわずか2回、採点がついた試合も1試合のみという少なさで、正直なところシーズンを通した評価を下すには材料が足りません。
その数少ない出場機会の一つ、37節ボーンマス戦では「ドリブルのキレは良くチャンスも作っていたが、後ろでのビルドではあまり効果的では無かった」という評価。攻撃的な仕掛けの部分では持ち味を見せつつも、本職であるはずの中盤でのビルドアップにはまだ本調子と言えない印象を残しました。35節エヴァートン戦では途中出場で1アシストを記録した一方、失点にも絡んでしまうなど、明暗の分かれる内容でした。
経験豊富な選手だけに、コンディションさえ整えば中盤の頼れる選択肢になり得るはず。来シーズン、健康な状態でどれだけコバチッチの真価を見られるか、期待して待ちたいところです。
まとめ
5人合計で見ると、ゴール関与は14ゴール・13アシスト(コバチッチのアシストを含む)。派手なゴール数ではないものの、中盤からの飛び出しや後方でのゲームメイクなど、それぞれの役割でチームの127得点・66失点という結果を下支えしていたことが数字からも読み取れます。特にロドリの復帰後の安定感、ゴンザレスの着実な成長が印象的でした。
